外国人女性を標的にした外国メディアに「反政府側」への同情キャンペーン

日本人女性ジャーナリストは「アレッポ」の罠にはまったのではないか?
  外国人女性を標的にした外国メディアに「反政府側」への同情キャンペーン

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 今度のアレッポの罠とは?
 なぜ山本美香さんを案内した反政府系武装組織が道を間違えたり、急に政府軍(らしき)が飛び出したりしたのか? 反政府系武装組織は外国人ジャーナリストを案内しておきながら、まっとうな護衛をしていないのは何故か?

 外国人記者等はトルコ南部キリルから越境して、アレッポに向かう「取材ルート」があり、この道筋は反政府側のテリトリィのようである。
 ということなどを類推していけば、ある種の推論が成立するだろう。

 アレッポで山本さんと行動をともにした佐藤和孝氏が言うには襲撃してきたのは、「政府軍兵士とみられる」(読売新聞、8月22日都内最終版。以下引用は同紙)。ヘルメットに迷彩服の武装集団「十五人前後の一団」と遭遇したとした。
 山本さんらは「反体制派武装組織『自由シリア軍』に同行取材していた」。
 しかし「自由シリア軍系組織の幹部は、銃撃したのは政府軍と民兵『シャッビーハ』の混成部隊との見方をしめした」。

 ▼外国人記者のシリア取材を護衛付きで斡旋する「反政府」組織

 外国人記者の取材をトルコ南部のたまり場で、「警護付きのエスコートを斡旋すると商談」を持ちかけ、「自由シリア軍の中堅幹部がいとこ」という斡旋業者は「五日間で500ドルの報酬」を読売新聞記者にも持ちかけた。

 山本美香さんは、明らかにねらい撃ちされている。
 女性の外国人記者を狙い撃ちするのは過去にも何例かあるように。

 山本さんがアレッポ市内で撮影してきた、その「最後の影像」が日本テレビで放映されたが、「この最後の影像は、銃撃戦後、ふたりの取材に協力していた反体制派武装勢力の関係者に届けて貰った」。
 この報道文章からも「自由シリア軍」とは別の「反体制派組織」と「反体制派勢力」という微妙な使い分けがされているうえ、「その関係者」ということになっている。
これらの細かな事実にも留意しておく必要があるだろう。

 そして真相はいつものように藪の中である。

引用元:「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」通巻第3732号 

真相はわからないだろうなぁ。ご冥福を祈ります。