トヨタ自動車の急加速問題

政府もテレビも寄ってたかってトヨタを叩いていたが

【ニューヨーク=小谷野太郎】トヨタ自動車の急加速問題の原因解明を進めている米高速道路交通安全局(NHTSA)は10日、電子制御装置に問題は見つかっていないとする中間調査結果を米議会に報告した。


 米議会の一部議員は電子制御装置の不具合を指摘してきたが、調査結果は「これまでにマットにペダルが引っかかるか、アクセルペダルが戻りにくくなる欠陥以外は見つかっていない」とし、トヨタ側の「電子系統に欠陥はない」との主張を裏付けた格好だ。

 NHTSAは調査を継続する方針を示し、最終結論の時期は未定だが、トヨタ車の保有者による集団訴訟などにも影響を与えそうだ。

 NHTSAは米航空宇宙局(NASA)などの協力を得て、ソフトウエアの欠陥の有無や走行試験など広範な調査を進めている。この中で、ブレーキやアクセルの動作情報を記録する「イベント・データ・レコーダー(EDR)」を解析したところ、58件のうち半数以上の35件でブレーキが踏まれておらず、9件はブレーキの遅れが見つかるなど、運転者の操作ミスが原因と疑われるケースが相次いだ。

 一方、トヨタは「NHTSAの報告内容は確認していない。社内調査でも電子系統に問題は見つかっていない」との声明を発表した。

(2010年8月11日11時06分 読売新聞)