共産委員長「小沢氏は憲法読むべきだ」

 民主党小沢一郎幹事長が、天皇陛下と中国の習近平国家副主席との特例会見を、憲法の定める天皇の「国事行為」と断じた発言が注目を集めている。14日の記者会見での「会見は政治利用ではないか」との質問に対し、国事行為そのものをよく把握しないまま「マスコミの理解がおかしい」と決めつけた発言だ。共産党志位和夫委員長は15日、記者団に「外国賓客と天皇との会見は国事行為ではない。小沢さんこそ憲法をよく読むべきだ」と述べた。
 「陛下の行為は、国民が選んだ内閣の助言と承認で行われるんだ、すべて」
 小沢氏は14日の記者会見でこう断言した。
 憲法は天皇が行う国事行為として、国会召集や衆院解散などを列挙している。外交文書の認証や外国大使・公使の接受も含まれるが、外国賓客との会見は国事行為ではなく、もっと天皇の意思を反映した「公的行為」に分類される。
 公的行為は、国事行為ではなく純然たる私的行為でもない国の象徴としての公的な活動と解釈される。(1)国政に影響を及ぼさないこと(2)天皇の意思が大きな意味を持つ−の2点を要点としており、具体的には、国際親善活動のほか、全国植樹祭や戦没者追悼式へのご出席などがこの公的行為に該当する。
 公的行為は、小沢氏がいう「内閣の助言と承認」を必要としない。また、国事行為の場合は天皇に拒否権はないが、公的行為には憲法上の規定がないため、必ずしもその限りではない。
 皇室関係法令に詳しい大原康男国学院大教授は「小沢氏は国事行為をよく理解せずに質問者を恫喝(どうかつ)しているようだ。天皇は政権のいうことを聞けばいいと言っているようにも聞こえる。いずれにしろ不勉強であり、政治利用そのものの発言だ」と指摘している。(宮下日出男)


引用元:小沢氏の「国事行為」発言が波紋 共産委員長「小沢氏は憲法読むべきだ」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091215/stt0912152055009-n1.htm

* バカ政権

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このバカ政権に対する怒り
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      阿比留 瑠比

 平成15年に前立腺がん摘出手術を受けられた後、決して健康状態が万全とはいえない天皇陛下の外国要人との会見については平成16年以降、重量級の人物から求めがあっても、それが1カ月前までに文書できちんと申請されない限り受けないという「1カ月ルール」が厳正に運用されてきました。

 安倍元首相は13日付のメールマガジンで「陛下のご健康を守るため、小泉、安倍、福田、麻生内閣に於いて厳守されてきました。私の知る限りでも、来日する賓客の多くが陛下への謁見を望み、1カ月を切って申し込んでくる国も多々あります。

 その中には日本にとって重要な要人もいましたが、例外なく断ってきました。陛下のご日程に政治的、外交的思惑を入れてはいけないと、その時々の政権は自制してきました」と書いています。

 また、1カ月ルールには別の目的もあります。周知の通り、陛下は外国の要人と会う際や外国訪問にあたっては、相手について極めて熱心に勉強され、準備されるのです。多忙を極める公務、宮中祭祀をこなした上での話です。

 だからこそ、陛下と会見した外国首脳らが、「ここまでわが国と私のことを理解されているのか」と感銘を受けもするし、日本とはそういう国なのだなと理解するわけです。そして、今回来日する中国の習近平国家副主席は、あるいは将来の国家主席なのかもしれませんが、現在は元首でも何でもないのです。

 中国側には2つの狙いがあったと思います。1つは、陛下といつでも会える習副主席という実績をつくって習氏に箔をつけること。

 もう1つは、中国の「要望」という踏み絵を日本が踏むかどうかを確かめること。

 結果的に、日本はほいほいと簡単に踏み絵を踏んでみせたわけで、中国は「日本は何でも言うことを聞くんだな」とさぞほくそ笑んでいることでしょう。平成5年に天皇、皇后両陛下の訪中を実現させ、国際社会への復帰の足がかりとして利用したときのように。

 それなのに、小沢一郎幹事長の働きかけを受けた鳩山由起夫首相は平野博文官房長官に宮内庁との調整を指示し、宮内庁は抵抗したものの押し切られた形です。しかも、ルール破りについて記者団に質問された、鳩山氏は逆にこう言い放ちました。

 「1か月を数日間切れば、もう杓子定規でダメだというようなことで、果たしてそれが本当にたとえば諸外国との国際的な親善の意味で、正しいことなのかどうか」

 これはいわば逆ギレです。自己正当化のあまり、1カ月ルールの方がおかしいと言っているようです。天皇の政治利用など当たり前だと言っているようにすら受け取れます。

 鳩山氏は万事がそうで、在日米軍再編問題への対応を見ても、「国と国との契約」(政務三役)など、どうとでもテキトーに変えられると考えているように見えます。法治主義よりも人治主義が優先するという考え方は、中国に近いのかもしれません。

 しかし、米国は大統領が就任式の際に聖書に手を置くように、基本的にキリスト教の原理が幅をきかせている国です。キリスト教は、神と人との契約によって成り立っています。

いわば、契約は神聖なのです。なのに、鳩山氏は以前、「オバマさんは分かってくれる人だ」などと甘えとしか思えない人治主義が法治主義に優先するようなことを口走っていました。

 大統領来日直前に「キリスト教は独善的で排他的だ」と平気でのたまう小沢氏を身近で見ていると、ついそう思い込んでしまうのかもしれませんが。

 ともあれ、私と官邸で一緒に働いている後輩記者が先日、首相発言に関する記事を書きながらさかんにため息をついているので「どうしたのか」と聞くと、「このバカ政権に対する怒りで目がくらみそうです」と言っていました。同感です。はっきり言えば、あの阪神大震災で大失態を犯した村山富市元首相以下ではないかと最近は感じています。

 鳩山氏は最近では、米国は米軍普天間飛行場は現状維持がベストだと思っているようだとまで語っていますが、宜野湾市民の背負う危険がそのまま残るとしたら、それは米国のせいというより鳩山政権のしでかした不始末でしょう。そんな明々白々な事実すら認識できないようです。本当にどうしたらいいのか、この人は。

 というわけで、真面目にこの政権のことを考えると絶句状態となり、ときに言葉がでてこなくなるのです。


短信・鳩山首相「私は間違っていなかった」

 天皇陛下と中国の習近平副主席の会見問題について、鳩山由紀夫首相は14日朝、首相公邸前で記者団に「間違っていなかった」と明言しました。
以下、そのやりとりを報告します。

 この会見については、私の得た情報では、政府は11月の段階で「無理だ」と中国側に伝えていたのですが、中国側が「なんとか是非頼むよ」と強く言ってきたのに動揺し、無理矢理に会見実現を図ったようです。

記者 習近平氏と天皇との会見について、週末に政府内からも批判の声が出ていましたが、それについてはどのように思われますか。

鳩山氏「まぁ、いろんな声がやはりあるとは思いますけれども、あまり、私は杓子定規に考えるよりも、本当に大事な方であれば、まぁ若干の変更があっても当然、天皇陛下のお体が一番ですけれどもね、その中で許す限りお会いになって頂くと、それは今回の場合、日中関係をさらに未来的に発展させるために大変大きな意味があると思っていますから、私は判断は間違ってなかった。そう思っています」。

 今朝、二人の外務省筋と電話で話しましたが、一人は「亡国内閣」、もう一人は「民主党は中国の走狗」と表現していました。これは私がそう思っているという話ではなく、外務省筋が自分でそう言っていたことです。事態はとてつもなく深刻です。
阿比留瑠比 2009/12/14 11:26