アースなしのSTPケーブル

(略)

 結論としては、UTPかSTPと言われれば、ほとんどの場合UTPで十分だが、リスクや後々の対策まで考えるなら、STPケーブルを選択する方がいいということになる。


 そして、仮にSTPケーブルを選択した場合もアースなしでも問題はなく、仮にアースをする場合でも片端で十分(むしろループを避けるためには片端の方が都合がいい)ということになる。


 このため、家庭でもSTPケーブルを使うことは、全く問題ない。


 もちろん、データセンターへの施⼯などではアース処理が推奨される。だが、その場合も、正しい⽅法で(つまりループしないように)アースする必要がある。単純にアースをすればノイズを回避できるというものではない。


 また、STPであっても、UTPケーブルと組み合わせるなどの配線方法によっては、その効果が発揮できない場合もある。浅香氏によると、「ほとんどの戸建て住宅やマンションなどの宅内配線は、情報分電盤から各部屋に配線されているケーブルがUTPとなります。このため、壁コンセントからPCまでの部分でSTPケーブルを使っても、ノイズ対策にはなりませんが、アース処理をしていないからといって、アンテナとしてノイズをひろったりすることはありません」という。


 要するに、現状は、あまりにも無条件にアースなしのSTPケーブルが⾮難されるケースがあるが、実際には、そこまで否定されるようなものではないと⾔える。


 きちんと、ALLシールド配線にすればアースなしでも外来ノイズに対する効果が確保できる点をきちんと評価すべきだろう。


ソ−ス:結局、STPはダメなの? UTPでいいの? LANケーブルの専門家に聞く【イニシャルB】 - INTERNET Watch