Ｈ２Ａは連続打ち上げ成功で成功率を上げていますが、Ｈ２ロケット時代、５回目の打ち上げがエンジン停止で失敗しました。その原因究明のため、海に沈んだエンジンを全力で探し当てることとなりました。
問題の２段目のＬＥ−７エンジンの落下予想地点は、水深３０００ｍの深海。しかも海洋火山地帯で海底は凸凹だらけ。海洋の専門家の意見ではとても探せそうにない。それを深海調査船を繰り出して探し回った結果、なんとエンジンを探し出すことができた。
失敗の原因は、液体水素ターボポンプのインデューサ翼が振動で共振して過剰な力が掛かり、亀裂が入って折れたことだった。対策してＨ２Ａ（ＬＥ−７Ａエンジン）開発へとつなげることができた。原因究明への執念と努力がなければ今の成功はないのですが、あまり知られていないのが残念です。
失敗すれば非難される。努力して成功しても「良かったね」で終わり。積み重ねた努力が知られることも振り返られることもない。技術者はつらいと思います。
引用元: 《日本の伝統文化を大切にしよう》,
http://8227.teacup.com/ysknsp/bbs
