ACTA:事実を踏まえず「狼が来た」と言い続けていたら

条約であれ国内法令であれ、その生命は条文だ。外交官は、その一字一句に心血を注いでいる。いくら条文が難解でも、実際の文章からかけ離れた議論は不公平だ。

 今回、時にACTAの途中案文と最終条文の違いすら踏まえない「解説」を見かけた。思いはわかるが、不正確に危機感を煽る発言はやはり危険だ。それは、大事なルールを秘密裏に決めてしまおうとする人々と同じくらい危険なのだ。

 なぜか。事実を踏まえず「狼が来た」と言い続けていたら、本当に狼が来た時に社会が動かないからだ。

 それでは、私たちの本当の自由、豊かな情報の創造と流通は、守れないのである。


引用元: ACTAはマイルド? TPPとの条文比較で見えてくる“本当の狼”とは -INTERNET Watch,
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/special/fukui/20120914_559390.html


「いくら条文が難解でも、実際の文章からかけ離れた議論は不公平だ。」この点は重要だ。不公平というより議論をしてはいけない。