日本が貿易赤字になったら大騒ぎするメディア

もう一つ気になるのは、英国と米国の貿易赤字に関する記事です(記事5番、記事6番)。日本が貿易赤字になったら大騒ぎするメディアですが、英米に関しては貿易赤字が「国家破綻をもたらす」という報道など皆無です。記事5番などは、英国の貿易赤字が記録的水準に達したため、「輸出主導での景気回復を意図していた英国の意図が挫かれた」という報道になっていますが、「英国は巨額の国債を発行しており、貿易赤字になったら将来、国債の引受余力が減るに違いない」という報道ではありません。しかし、これを日本に置き換えたら、不思議な事に、「日本は巨額の国債を発行しており、貿易赤字になったら将来、国債の引受余力が減るに違いない」となってしまうようです。発行通貨がハード・カレンシーであるという意味では、日英ともに全く同じですが、不思議なものです。

5 英国、記録的な貿易赤字(U.K. Posts Record Trade Deficit)
英国は統計上、比較可能な15年間で最大の貿易赤字を計上したことが明らかになった。
―――米国時間2012/08/09(木) 05:49付 (日本時間2012/08/09(木) 18:49付)WSJオンラインより
(http://online.wsj.com/article/SB10000872396390443991704577578592970469360.html?mod=WSJASIA_hps_LEFTTopWhatNews
6 米国の貿易赤字幅は縮小(U.S. Trade Gap Narrows)
6月の米国の貿易赤字は2010年以来最も低い水準に留まった。原油価格の下落による輸入高の減少が貿易収支の改善に寄与した格好だ。
―――米国時間2012/08/09(木) 14:10付 (日本時間2012/08/10(金) 03:10付)WSJオンラインより
(http://online.wsj.com/article/SB10000872396390443537404577578851277339294.html?mod=WSJASIA_hps_LEFTTopWhatNews

引用元:IFRS断固阻止!新宿会計士のブログ 2012-08-10