またまたやってくれたNHK


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◎投稿 井上政典  【またまたやってくれたNHK】

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 NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」を大変楽しみに家族と一緒に見ています。出演している俳優陣が素晴らしく、本木雅弘、阿倍寛、香川など素晴らしい躍動感で描かれています。CGによる合成も見事で、あの大作を良くここまで映像化したなという感心をして見ておりました。
 ところが、またもNHKです。やってくれました。12月13日放送で、日清戦争の原因を語るナレーションで、「清国は朝鮮の要請を受けて出兵し、日本は何も要請がなかったのに勝手に出兵した」というように言われていました。これは、ここから日本の大陸進出が始まったかのような印象を得るもので、やはりやってくれたかという不快な思いでその後見ておりました。
 陸軍の参謀次長の川上操六がいかにも腹黒く描かれており、それに惑わされる伊藤博文役の加藤剛が、いかにも騙されたというような演技をしていました。歴史的に考察していくと、李氏朝鮮内部にも今までの宗主国だった清国に付くべしと思っている守旧派と新興国日本のように早く文明開化をして西洋列強に対抗しなければという開化派に分かれ、勢力争いをしていました。だから、清国の軍隊を受け入れることも出来たし、日本の軍隊の上陸も出来たのです。もし、日本が勝手に朝鮮半島に兵をすすめていたら、他の列強が許しませんでした。きちんと国際的に手続きを踏んで軍隊を上陸させたのです。それを勝手に上陸させたなどさらっというNHKの気が知れません。
 ナレーションの渡辺謙ももう少し考えて仕事を請ければいいのにと思います。話しは代わりますが、「硫黄島からの手紙」で渡辺謙扮する栗林中将の万歳三唱をする見苦しい姿が思い出されました。あんな万歳をする軍人はいないし、参謀肩章を着けた司令官はどこの国の軍隊にも存在しません。役者はこのようなことも知らないで演技するのでしょうか。

 話を元に戻すと、当時の清国はアヘン戦争などを通じて列強からの侵略をすで受けており、自国も守れない国が朝鮮半島など守れず、もし朝鮮半島をそのままにしておれば、清国ではなく、ロシアが朝鮮半島に進出してきたのはその後の歴史を見れば一目瞭然であり、もし、1894年時点でロシアと戦っておれば日本は滅亡して今頃ロシア語を話す貧しい国であったと想像に硬くありません。その我が日本国の先人達が命を掛けて祖国の存亡を救ったことに対し、国営放送のNHKがそれをかばうこともなしに一方的に日本がわるように言うのは許せません。もし、あそこで日本が戦っていなければこんな物質的に豊かな国になっていなかったでしょう。
 NHKよ、過去を否定するのではなく、きちんと事実として描くようお願いします。俳優陣の素晴らしい演技が光るだけにサブリミナルのようなナレーションが当時の情勢を知らない一般の日本国民に間違った事実を植え付けるようで心配です。日本人が一所懸命に欧米列強の侵略から国を守り死んだことを忠実に表現し、我々の先祖様に誇りを持てるような内容にして欲しいと思います。
 
 誇りがあるから、その国の一員としての「感謝の気持ち」が産まれると思います。そしてそれが「日本人の矜持」につながっていくのでないでしょうか?


引用元: 甦れ美しい日本 - メルマ!,
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