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覚え: GOOGLE IME を擴張ヘボン式に設定

3213(26.2.10) 反響欄で書いたGoogle IME の設定方法を試してみ
たらうまくいきませんでした。タブコードが消えてゐました。

以下訂正版です。

3189號(26.1.16)で論じたやうに現行の入力方式では英語力が削がれる。
ではどうすればよいか。GOOGLE IME なら簡單に設定できる。次のやうに
すればよい。(上西俊雄)

「//ここから表」と「//ここまで表」の間の部分をとりだして一つのファ
イルとする。メモ帳を利用する場合は「名前をつけて保存する」をえらび
文字コードANSI を選ぶこと。その後の手順は表の部分に記載した。最
後は文字コードUTF-8にすることになるが、それは後の手順。

なほ、メモ帳はスタートボタンからすべてのプログラムを選び、その中の
アクセサリーを選ぶと、その中にあります。擴張子の表示非表示はコント
ロールパネルのフォルダーオプションで設定できる。

// ここから表
# GOOGLE IME を擴張ヘボン式に設定するためのもととなるファイル
# GOOGLE IME 用のファイルにするための手順
# step 1 メモ帳で開く。
# step 1.1 メモ帳での編集作業
# step 1.11 すべての區切り符號(/)のところを改行する。
# 符號(/)を改行文字(\n)に變更するわけです。一括變換可能。
# step 1.12 すべての@を tab コードに變更する。一括變換は難しい。
# 空白についてはもとのまま。削除も追加もしないこと。
# 行頭が # で始まる行をすべて削除する。
# ファイル最後の # 以降を削除する。#も削除する
# step 1.2 名前をつけて保存する。
# step 1.21 文字コードUTF-8 にする
# step 1.22 名前をつける。擴張子 txt は自動的に附く。
# step 1.23 メモ帳を閉じる。
# step 1.24 名前をつけた通りのファイルができてゐることを確認。
# 名前はたとへば romantable.txt であったとする。
#
# step 2 Google IME の設定
# step 2.1 ツールバーのスパナをクリック
# step 2.2 プロパティを選ぶ。
# step 2.3 ローマ字テーブルの編集を選擇。
# step 2.4 インポートを選び、romantable.txt を指定する
#
z[@『/z]@』/[@「/]@」/bb@っ@b/dd@っ@d/dj@っ@j/ff@っ@f/gg@っ@g
kh@っ@h/kk@っ@k/pm@っ@m/pp@っ@p/ss@っ@s/tch@っ@ch/tn@っ@n/tt@っ@t
vv@っ@v/zz@っ@z/mb@ん@b/mm@ん@m/mp@ん@p/mw@ん@m/n+@ん@n/n'@ん/n@ん
'a@あ/'i@い/'u@う/'e@え/'o@お/`a@は/`i@ひ/`u@ふ/`e@へ/`o@ほ/h'@ー

  • a@あ/-e@え/-i@い/-o@お/-u@う/kya@きゃ/kyu@きゅ/kye@きぇ/kyo@きょ

gya@ぎゃ/gyu@ぎゅ/gye@ぎぇ/gyo@ぎょ/sha@しゃ/shi@し/shu@しゅ/she@しぇ
sho@しょ/zha@じゃ/zhi@じ/zhu@じゅ/zhe@じぇ/zho@じょ/cha@ちゃ/chu@ちゅ
tyu@てゅ/che@ちぇ/cho@ちょ/ja@ぢゃ/ju@ぢゅ/dyu@でゅ/je@ぢぇ/jo@ぢょ
nya@にゃ/nyu@にゅ/nye@にぇ/nyo@にょ/hya@ひゃ/hyu@ひゅ/hye@ひぇ
/hyo@ひょ
bya@びゃ/byu@びゅ/bye@びぇ/byo@びょ/pya@ぴゃ/pyu@ぴゅ/pye@ぴぇ
/pyo@ぴょ
mya@みゃ/myu@みゅ/mye@みぇ/myo@みょ/rya@りゃ/ryu@りゅ/rye@りぇ
/ryo@りょ
wwi@うぃ/wwe@うぇ/wwo@うぉ/kwa@くぁ/kwi@くぃ/kwe@くぇ/kwo@くぉ
/gwa@ぐぁ
gwi@ぐぃ/gwe@ぐぇ/gwo@ぐぉ/tsa@つぁ/tsi@つぃ/tse@つぇ/tso@つぉ/fa@ふぁ
fi@ふぃ/fe@ふぇ/fo@ふぉ/fyu@ふゅ/fyo@ふょ/va@ヴぁ/vi@ヴぃ/vu@ヴ
/ve@ヴぇ
vo@ヴぉ/vyu@ヴゅ/vyo@ヴょ/ka@か/ki@き/ku@く/ke@け/ko@こ/ga@が/gi@ぎ
gu@ぐ/ge@げ/go@ご/sa@さ/si@すぃ/su@す/se@せ/so@そ/za@ざ/zi@ずぃ/zu@ず
ze@ぜ/zo@ぞ/ta@た/chi@ち/ti@てぃ/tsu@つ/tu@とぅ/te@て/to@と/da@だ
ji@ぢ/di@でぃ/dzu@づ/du@どぅ/de@で/do@ど/na@な/ni@に/nu@ぬ/ne@ね
no@の/ha@は/hi@ひ/fu@ふ/he@へ/ho@ほ/ba@ば/bi@び/bu@ぶ/be@べ/bo@ぼ
pa@ぱ/pi@ぴ/pu@ぷ/pe@ぺ/po@ぽ/ma@ま/mi@み/mu@む/me@め/mo@も/ya@や
yu@ゆ/ye@いぇ/yo@よ/ra@ら/ri@り/ru@る/re@れ/ro@ろ/wa@わ/wi@ゐ/we@ゑ
wo@を/a@あ/i@い/u@う/e@え/o@お/h@ー/t@っ/
#


ソ-ス:
わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」3214号
http://melma.com/backnumber_108241_5977544/

Google IME の設定を変えている。


関連:

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パソコン利用で英語力が削がれる入力方式
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              上西 俊雄

錢湯で出會った中學生は水泳をやってゐるとかで大學生かと見紛ふ體躯。
勉強は算數も英語も得意だといふ。中學といふのをローマ字でどう書くか
と尋ねてたところ シーワイユー(cyu)とはじめたので驚いた。チュを cyu
と書く方式があるとは知らなかった。



訊けばチュを cyu とすることは小學校でパソコンの入力方法として教
はったことで、中學では特にローマ字について教はってはゐないとのこ
と。小著『英語は日本人教師だから教へられる』は入門期に於けるアル
ファベット教育の重要性を説いて、アルファベットをしっかり教へないの
は英語だけではないかと書いたのであるが、パソコンを使ふつど英語力が
削がれていくといふ現實は知らなかった。


今、ウィキペディアの「ローマ字入力」をみるとJIS X 4063:2000(假名
漢字變換システムのための英字キー入力から假名への變換方式)によって
日本語のローマ字入力が標準化されてゐたが、規格自體は平成22年1月20
日に廢止されたとある。


今は廢れたこの JIS 規格によれば、必ず實裝しなければならないものに

ヂ(di) ヅ(du) ヂャ(dya) ヂュ(dyu) ヂョ(dyo) ヰ(wyi) ヱ(wye)

があり、また

ティ(thi) ディ(dhi)

があり、小書きの假名のための

xa xi xu xe xo

がある。


それから追加で實裝したはうがよい入力方式に

ジャ(jya) ジュ(jyu) ジョ(jyo)

チャ(cya) チュ(cyu) チョ(cyo)

トゥ(twu) ドゥ(dwu)

がある。


錢湯で出會った子供はこれを習っわけだ。


昨年(平成25年)横濱開港資料館で開催の宣教醫ヘボン展のローマ字のコー
ナーには日本亞細亞協會紀要第七號がアーネスト・サトウのローマ字論の
ところを開いて展示してあった。サトウをローマ字論者として取り上げた
嚆矢だと思ふ。その反對側のケースには戰後のローマ字の教科書がならべ
てあって讀むことができたのは教育文化研究所編とある昭和24年の
HIKARI O MOTOMETE の第5章「文字ができるまで」の見開き二頁。書出しに


Oomukashi no hitobito wa iroiro no 'mono' o tsukutte kangae o
arawashimashita.

とある。これはヘボン式なので、長音はマクロンを冠した字母であらは
す。實際、その次の文章、漢字假名交じりで書けば「木の棒を長くしたり
短くしたりしていろいろの考へを表しました」といふところの棒はマクロ
ンを冠した字母をつかってゐる。だから冒頭の「大昔」のところは、長音
とみないで、同じオの繰り返しとみてゐるわけだ。


見開きの右の頁に Indian としてあるのが目についた。ディのところを
di とすることができたのは訓令式でなかったからで、訓令式なら di は
ヂを意味する役割がある。


ヘボン式はジとヂは同じ音だとみるからこの二つを書き分けることができ
ない。また訓令式が di をヂにあてるのはディといふ音節を認めてないか
らできること。


ディといふ音節を認める現代においては内閣告示のローマ字はどちらも最
初からなりたってゐないのだ。


現實にはヂもヅもあり、その上ディもドゥもある。だから翻字式ローマ字
の出番なのだが、内閣告示の二つをごっちゃにした方式に忠實たらんとす
れば、上に見たやうな判じ物にならざるを得ない。


かくしてアルファベットの表音機能は完全に無視されることになった。こ
れで英語教育に力を入れるもないではないか。


廢止すべきは假名漢字變換システムのための規格ではなく、ヘボン式訓令
式をごっちゃにした内閣告示の方なのだ。チュを cyu と書くやうでは表
記ができないといふだけでなく、音韻の一覽表が腦中にできてゐないわけ
だから自信をもって發音することができない。いきほひ曖昧なごまかした
發音になってしまふのだ。


擴張ヘボン式、かう呼んでよいものか迷ふのは、翻字式としてはじめての
ものだと思ってゐたところ、アーネスト・サトウ、朝河貫一を經て三代目
であったからであるが、とにかくこの方式なら次のやうになる。(小書き
の假名のための設定はない。)


ヂ(ji) ヅ(dzu) ヂャ(ja) ヂュ(ju) ヂョ(jo) ヰ(wi) ヱ(we) ティ(ti)
ディ(di)
ジャ(zha) ジュ(zhu) ジョ(zho) チャ(cha) チュ(chu) チョ(cho) トゥ
(tu) ドゥ(du)

この方式は一對一の對應なので變換效率からしても效率的であるが、英語
學習上も效率がよいことはだれもが納得するだらう。


[附記]

ヂを ji とすることに奇異の念をいだかれる人もあるかもしれないので補
足する。

時間軸でならべると以下の通り。

和英語林集成(慶應三年) ヂ(ji) ジ(ji) ヅ(dz) ズ(dz)


サトウ論文(明治12年) ヂ(ji) ジ(zhi) ヅ(dzu) ズ(zu)


羅馬字會(明治18年) ヂ(ji) ジ(ji) ヅ(zu) ズ(zu)


和英語林集成第三版(明治19年) ヂ(ji) ジ(ji) ヅ(zu) ズ(zu)


朝河貫一『入來文書』(昭和4年) ヂ(ji) ジ(zhi) ヅ(dzu) ズ(zu)

サトウは來日してすぐにヘボンに會ってゐる。サトウ論文はヘボン式批判
であった。

慶應3年の和英語林集成ではジヂはともに ji であり、ズヅはともに dz
であった。つまりヘボンは四假名(ジヂズヅ)はダ行音に收斂したとみて
ゐたのだ。第三版がズヅを zu としたのは羅馬字會の方式に從って dz を
やめたためであるが、このためズヅをダ行音と捉へてゐたことが忘れ去ら
れ、類推によって j がダ行音であることも忘れ去られたのだと思はれる。

英和辭典をみれば j が ch の有聲音であることは明白であったのに、戰
後の假名字母制限(いはゆる現代假名遣のこと)のときに英語音のことを考
へない人たちがボタンを掛け違った。これが英語教育を損なってゐること
如何ばかりか。

それで needs をニーズ、kids をキッズ、Medvedev をメドヴェージェフ
と書かなければならない。。最後の例、ヴェといふ本來の假名にない音を
も表記しようとしてゐながらラテン文字で De にあたる部分をジェと書く
ことを變だと思はないのが不思議だ。


ソ-ス:「頂門の一針」3189号