外国人は地震報道どう受け取っているか?

(読者の声6)今回の災害報道が、世界各地であるいは外国人にどう受け取られているか、以下、身の回りの事例です。
(1)チリからは、「東京では生き ていけなそうだから、ぜひチリに移住してきてください。大変心配しています」。これは本気の本気で、これに対し「問題ないから安心してく ださい」と返事したところ、2日後、今度は「日本は放射能充満で大変だろうから、本当に移住してこないか?」。ありがたい話ですが、いちいちスペイン語で返事をするのはたいへんです。
(2) フランスの金融会社で働いて いる知り合いの息子は、会社より東京は放射能の危険があるので家族ぐるみで大阪に移るよう勧告が出たそうな。大阪のホテル代は会社 負担だそうですが、びっくりします。フランス政府は、日本に在住のフランス人に脱出を指示しているというから、 これもすごいです。 
 以下の「読売」記事と符合します。
「フィヨン首相が15日、国民議会(下院)で明 らかにした。仏政府は、福島第一原発か ら漏れた高濃度の放射性物質が東京に到達するなどの「最悪の事態」を警戒しており、首都圏に 約2000人程度残っていると見られる自国民 に重ねて退避を勧告している。(読売)」
(3) 中国人を何人か雇用している、知り合いの会社で、これもびっくり。中国人は放射能が怖くて、帰国または大阪に逃げてしまった由。「想定外」の事態に社長は「唖 然」。新疆ウィグル地区の 中国政府の原爆実験のことは知らないらしい。

 今日の産経新聞を観て、「これなら外国では、東京は放射の充満の危険都市」と思うに違いないと思いましたね。新聞がいかに末端肥大症的に、結果的にいびつな誤解を招くか、驚きです。   
  (TK生、世田谷区)
ソース:「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」通巻第3265号