米グーグルに検索結果の削除を求めた仮処分

削除後も課題は残るのではないか

 削除すると「法的請求に基づいて検索結果から何件削除しました。詳しくはこちら」という表示をクリックすると別サイトに行って、何を消したかが出る。それをクリックすると中身が見られる状態で、仮処分で削除されても法的請求に基づいて何件削除したとURLが出ていれば全く意味がない。

 ただ、ほかの検索サイトではクレームに基づき削除したと出ていても、別サイトに移動しないので必ずしもリンクがある必要はない。そのため次は別サイトに誘導するURLを削除するという課題が待っている。別の依頼者から受任していて、誘導しているリンクの削除を求める仮処分を申し立てる予定だ。

 EUの「忘れられる権利」ではリンク先に迷惑なことが書いてある場合にはリンクが消せるとしているが、今回の決定はそこまで認めていない。スニペットを読んでも分からないというような理由で却下されていて、EU判決よりは弱いといえる。とりあえず風穴を空けるのが主眼だったので、検索サイトに削除義務があるという点を押さえて、違法とされるリンクの対象を少しずつ広げていけばいいと考えている。