違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A

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今回の立法は、1)オープンな議論の不在、2)海賊版と社会はどう向き合うか、3)さらなる立法への懸念、などの課題を残しました。

 第一に、従来の「文化審議会から積み上げて内閣が提案する」ルートの著作権法改正案に、最終段階で議員立法によってダウンロード刑罰化が盛り込まれ、修正後衆議院ではほぼ審議なし、参議院でも1日の参考人招致で決議に至った過程が問題です。

 誤解の無いようにいえば、文化審議会には従来から課題も指摘されており、議員立法自体は議会制においては本則ともいえ、それ自体が悪いという意味ではありません。しかしそれは議員立法に至る過程が透明でオープンであり、国会で十分な審議が尽くされることが大前提です。

 今回は、文化庁を通しては反対も強く刑罰化は難しいので議員ルートが選ばれたと言われており、そのような「裏口」から法案を通すなどは論外でしょう。現に今回の立法はネットを中心にかつてないほど「著作権不信」を高め、当分は著作権をめぐる建設的な議論は難しいと感じさせる状況です。

 もっとも、今回の改正に対して感情的な言葉をぶつけるだけの批判が生産的だとも思えません。まして、ひとつの政策が気に入らないからといって他国の政府にサイバー攻撃をかけるような一部行為を称賛しても、問題は何一つ解決せず、立法した側も態度を硬化させるだけでしょう。
2012年著作権法改正でどう変わる? 違法ダウンロード刑罰化の懸念編 -INTERNET Watch

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