停電とひかり電話

 我が家は、フレッツ 光ネクストの戸建てタイプ。NGN---[光]---HGW(ひかり電話ルーター)---電話機(戸建てタイプ)。
 これは(5)と同じ構成なので、停電の影響や対策についても同じ結果となるとのこと。

(5)地域IP網(Bフレッツ)---[光]---ONU---ブロードバンドルーター---電話機(戸建てタイプ)

 この構成は、Bフレッツひかり電話(0〜ABJ番号のIP電話サービス)を利用している場合である。そもそもアクセスが光ファイバーなので、網側から給電はできない。このため停電時に通話するためには、ONUブロードバンドルーター、電話機のそれぞれで停電対策が必要となる。例えば、市販の小型UPS装置を使って、それぞれの機器に給電するといった方法がある。しかし、停電時の通話のためにそこまでできる人は限られるだろう。

 実はもっと手軽に、光ブロードバンドでも停電対策を施す方法はある。あまり知られていないが、NTT東日本が月額525円(税込み)でレンタルしている「停電対応電源アダプタ」を利用するのである。停電対応電源アダプタは、単三乾電池12本を内蔵する「停電対応電源アダプタ用電池ケース」をつなぐようになっており、その電力で約20分程度のバックアップ動作を可能にするという。

 ただし、ブロードバンドルーターとして、同社が提供する「ひかり電話対応ルーター」を使う必要がある。さらに、すべての機種に対応しているわけではなく、「PR-200NE」と「PR-S300シリーズ」(映像用回線終端装置一体型を除く)という比較的新しい2機種に限られる。これらはONUを内蔵しているため、ルーターとONUへ同時に給電できるわけだ。

 この方法の大きなメリットは、停電時に電話のほか、インターネット接続も利用できる点にある。バッテリーを内蔵しているノートパソコンを使えば、とくにUPSなどを用意しなくても、電話機による通話とパソコンによるインターネット利用が同時に可能となる。ノートパソコンとひかり電話対応ルーターの間に、電力が必要なLANスイッチなどを挟むことはできずに直接接続する必要があるが、接続方法にはLANケーブルと無線LANの両方が利用できる。

 なお、NTT西日本の場合、NTTネオメイトが提供する「ひかり電話停電安心サービス」が利用できる。こちらはUPS(FU-300J)を使ってONUCTUひかり電話対応VoIPアダプターに給電する方法を採る。個人向けプランの場合、買い取りが2万2050円(税込み)、レンタルが840円(税込み)とちょっと高めだ。またUPSなので、NTT東日本の停電対応電源アダプタと異なり、電池を取り替えて継続利用するといったことはできない。


引用元: どのタイプの固定電話が停電時に使えるのか? - 記者の眼:ITpro,
"http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20110329/358836/?ST=network&P=3"