北沢防衛大臣

 地震対応を自ら指揮していると自慢気にTV報道に出てくるのを見ると腹がたつ。一刻も早く辞任してもらいたい。

防衛大臣のご発言に批判が高まっています。CH-47ヘリによる原子炉への海水投下の決死的行動は、『統合幕僚長が決心した』とされたからです。『決心』とは指揮官の行為であって、統合幕僚長というスタッフの長がすることではありません。大臣は指揮官であり、総理大臣は自衛隊の最高指揮官です。そのことは法律で定められており、菅総理はそれを以前、『勉強して分かった』と言っておられました。

 自衛隊員が『身の危険を顧みず任務を遂行する』のは、上級指揮官の命令によってです。被災中の原子炉の上空に近寄り海水を投下する行為は、自己の危険を顧みず任務を果たす自衛隊員の真骨頂を示したものです。そうした英雄的行為が、指揮官のお願いと統幕長の決心でなされたとの発言は真意を疑いました。言葉は重いのです。
 考えたくもありませんが、何か事故が起きたら、『いや、あれは自衛官たる統幕長がやらせたのだ』と責任を回避するお気持ちだったのでしょうか。

 命令に従う自衛隊員に政治主導も政局もありません。『指揮官先頭』、これこそが自衛隊の良き伝統であり、『決死の覚悟』とは行動する自衛隊員だけが発し得る言葉です。

ソース:
陸軍史あちらこちら−(107)   荒木肇