国民が馬鹿な政党を支持したものだという意味で<天罰>(3)

修羅場の大根役者

この一両日の菅首相や枝野官房長官の姿をテレビでみると、まるで東京電力のスポークスマンのようだ。1000年に一度とかいわれるような非常事態に一国の内閣首班らの言動にしてはいかにもお粗末としか言いようがない。

この非常事態には、事態の推移に即応して政府の対応施策を説明して、被災者をはじめとする国民に励ましの声をかけ、諸外国からの救援を紹介して謝意を示すのが政府首脳らの当然の行動である。

ところが、「○号原子炉の状況は、かくかくで、そのために関係住民は・・・・・」といった発言ばかりが繰り返して伝えられている。重要な情報であるが、その伝達はそれぞれの専門の部署にまかせるべき性質のものであろう。

まるで、大根役者が働いていますとの言いたさばかりに下手に出しゃばっているに過ぎないことが透けてみえる。伝えきくところでは、この出しゃばりのために政府部内や東京電力などに対応の齟齬を招くことさえあったという。

諸外国からは、被災者ら日本国民の粛然で沈着な対応に賞賛の声が伝えられているが、これと裏腹に政府首脳の対応ぶりは嘆かわしい。

修羅場に人間の本性がよく出ると言われる。この機会に政府首脳に限らず「選良」を呼ばれる人たちの個々の動きぶりがどうであったかをよく見届けておこうではないか。(品川 阿生居士)
ソース:「頂門の一針」 2212号